“聖女”と聞くとどのようなイメージが浮かぶでしょうか?
宗教的な聖職者や、ファンタジーの物語に出てくる存在を
思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
聖女は自由信仰であり、生まれついての才能が
必ず必要なわけでもなく まったく仰々しい存在ではありません。
“神聖なる存在の力を借り、愛で魔法を祈る者”のことをそう呼びます。
また、性別や年齢は関係なく“聖女”と名乗ります。
私たちは深い慈悲の心を持ち、人に寄り添う愛を育て
小さな光でさえ明日を灯す豊かさなのだと祈り
古くより受け継がれてきた“魔法”の世界に身を置き、
その神秘の学問を学び続けています。
魔法を扱う人々にはそれぞれに流派や名があります。
“魔女”や“魔術師”とも呼ばれます。
聖女は“ラヴェデン”という流派のもと、
天使や神々から魔法の教えを授かり
個々を尊重し、すべての物事から学びを得ては
人々と共有し豊かさを分かち合う
神聖なる存在と自然界の魔法と共に生き
愛によって祈りを詠う
そんな生き方を選んだ魔法を扱う存在です。
あら?
余計に難しくなってしまいましたか?
では聖女の普段の生活から創造を膨らませましょう
エダという聖女がいます。
彼女は大切な母親の体を気遣い
料理を作る時はいつも、緑の蝋燭を灯して
杖を片手に健康と癒しの力をもつハーブを使って料理を作ります。
“微笑みがやってくれば体は癒され心は強くなる”
そう唱えながら鍋の上で杖をゆっくりと時計回りに動かします。
午後は自身の成長と豊かさを見つけるため
自室で祭壇に向かって彼女にとっての神聖な存在に祈ります
“どうか私の祈りに耳を傾けてください”
“私にとっての豊かさの見つけ方を教えてください”
彼女は伏し目がちに長いまつげを揺らして瞬きすると
心に大好きな丘でピクニックをする自分の姿が浮かんできたのです。
思い立ったらすぐ行動です!
ピクニックへゆくならと
庭で育てている植物に挨拶をして
昨夜の満月に天然石のエネルギーを込めて作っておいた
魔法水をジョウロに注ぎ、祈りをかけてお世話をします。
1年ぶりに咲いたラベンダーの
甘く微睡むような香りが鼻をくすぐるので
“ 私の愛する ラベンダー魔法のために力を貸して ”
“ そっとハサミを通すから 痛みは愛情にしのばせておくれ ”
ラベンダーの束をピクニックバスケットに詰め
母に作ったシチューの残りもココットに入れて一緒に持っていきましょう
草花が揺れる丘の上にギンガムチェックの布が広がると
頬を撫でる風に思わず鼻歌が
丘の上から見える美しい山々や森、湖がエダの心に優しく寄り添い
摘んできたラベンダーの香りが初夏を教えてくれます
そっと目を閉じるとエダは思うのです
“ 私 今なんて幸せなんだろう ”と
魔法は私達にとってとても自然なこと
生活の一部なのです。
これは“聖女だから特別なこと”ではありません。
今この想いを読んでくださるあなたも
いつだって魔法の世界へ足を踏み入れることが出来ます。
魔法は“特別な人”しか扱うことができないわけではありません。
今このエダの物語を聞いて
風景や、エダの姿を思い浮かべませんでしたか?
それは魔法の基礎技術である“視覚化”の最初の一歩です。
あなたの心に
魔法の炎が灯ったら
生涯をかけても学び尽くせない神秘の世界へ旅立ちましょう
必要なのは魔法を学びたいという好奇心と少しの勇気
そして、あなたの愛です。
あら、杖とお気に入りの魔法道具も忘れずに。